香川用水のあらまし

香川県は瀬戸内海気候に属し、年間降雨量が少なく、また、大きな河川もないため、日照りが続くと、すぐ水不足となって、農業や生活に支障をきたしていました。先人たちは、１万４千６百余のため池を築いて、用水の確保に心血を注いできました。しかし県内水源では十分でなく、慢性的な水不足が続いていました。この水不足を解消するために建設されたのが香川用水です。
香川用水は、吉野川総合開発計画の一環として建設された多目的水路で、高知県に建設された「早明浦ダム」によって、たくわえられた吉野川の水を、徳島県の「池田ダム」を通じて、香川県に導水する世紀の大事業であります。

導入水量

香川用水の水源は、早明浦ダムです。
吉野川へ放流された水は、途中池田ダムによってせき上げられ、ここから取水工および8Kmの阿讃導水トンネルを経て東西分水工へ到着します。香川用水によって、毎年、香川県へ農業用水として1億500万トン、上水道用水として1億2,210万トン､工業用水として1,990万トンの合せて2億4,700万トンの水が、導水される計画になっています。

用水供給計画

香川県に到着した水は幹線水路および専用施設を経て、農業用水は23,670haの農地をうるおし、上水道用水は8市5町を対象に、また工業用水は中讃地域臨海工業地帯 (番の州地区など) に供給しています。
 

区　分 供 給 対 象 供 給 水 量 付 記 農 業 用 水 水　田…19,762ha 樹園地…3,908ha 合　計…23,670ha 年間 1億500万ｍ3 10ａ当平均補給水量 田･････270ｍ3 畑･････660ｍ3 　 都　 市　 用　 水　   上水道用水 8市6町 想定給水人口　94万人 日量（平均）　約33.4万ｍ3 （年間　1億2,210万ｍ3） 一日一人最大給水量605リットル （全地区平均） 工 業 用 水 坂出・丸亀地区 日量 約5.5万ｍ3 （年間　1,990万ｍ3）

事業のあゆみ

• 昭和40年4月
  建設省が早明浦ダムの建設に着手
• 昭和41年6月2日
  「香川用水事業建設期成会」を結成
• 昭和43年7月18日
  水資源開発基本計画に池田ダムと香川用水を追加
• 昭和43年8月1日
  香川用水土地改良区の設立が認可される
• 昭和43年10月24日 
  香川用水事業起工式が東西分水工建設予定地で行われる
• 昭和48年2月19日 
  導水トンネルが貫通
• 昭和48年11月10日 
  早明浦ダムの完工式を挙行
• 昭和49年5月30日 
  香川用水共用区間の通水式を挙行 (上水道だけ通水)
• 昭和49年8月1日 
  各家庭へ香川用水の配水を開始
• 昭和50年3月29日 
  池田ダムの完工式を挙行
• 昭和50年6月11日 
  香川用水の本格通水開始 (農業用水、都市用水とも)
• 昭和53年6月11日 
  全線通水開始 (白鳥町〜豊浜町)
• 昭和54年6月10日 
  国営香川用水幹線通水式を香東川サイホン出口で挙行
• 昭和56年3月31日 
  国営香川用水事業が完了
• 平成9年3月31日 
  国営造成土地改良施設整備事業が完了(平成5年着手）
• 平成9年5月10日 
  「香川用水記念公園」を開園
• 平成21年3月31日 
  機構営香川用水施設緊急改築事業が完了　（香川用水調整池「宝山湖」）
• 平成21年8月24日 
  香川用水取水量60億立方メートルを達成
• 平成26年3月31日 
  国営造成土地改良施設整備事業が完了（平成21年着手）
• 平成26年9月3日 
  香川用水取水量70億立方メートルを達成
• 平成26年11月22日 
  香川用水通水40周年式典挙行

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独立法人水資源機構香川用水管理所

都市用水と農業用水の流れている上流部（共用区間）の管理をしています。

水土里ネット香川用水

香川用水の農業用水専用区間の管理をしています。